
実は骨もタンパク質?
「人間の骨格をつくるための栄養素は?」
と聞かれたら、ほとんどの人は「カルシウム」と答えるでしょう。
そして「骨」というと、どこか生き物っぽくないというか、他の組織とは室の違うものだとイメージする人が多いのではないかと思います。
しかし、生物学的にみると人間の骨格は筋肉や皮膚などと同じように絶えず物質が入れ替わっていて、成人の場合でも全体の2割弱くらいは古い組織が壊され、新しい組織が生まれているのです。
そして、骨の形成にはカルシウムなどのミネラル分だけではなく、タンパク質が重要だと言われています。
ある文献では、人間の構造を鉄筋コンクリートのビルに例えると、カルシウムによって作られる組織がコンクリートの部分に相当し、鉄筋の部分に相当するのはタンパク質(コラーゲン)だと表現されていました。
鉄筋コンクリートといえば、一時期に世の中を賑わせた耐震偽装問題が記憶に新しいところですが、あれはコンクリート部分がきちんとしていても、中に十分な鉄筋が入っていないためにと地震の振動や衝撃には絶えられない・・・というような話でした。
コンクリートと言えば非常に硬い物質ではありますが、それでも内部からその構造を支えるための鉄筋が無いと、非常にもろくなってしまうのです。
そう考えると、人体の骨格を中から支えているタンパク質の役割は、とても重要であると言えるでしょう。
「骨を作る栄養は?」と言われたら、カルシウムやマグネシウムなどの元素と一緒にタンパク質を列挙しなくては申し訳ないくらいです(笑)。
日本人の平均身長が急激に伸びたのは、食生活の欧米化によってタンパク質摂取量が増えたからだと言われていますが、筋肉や内臓だけでなく「骨が伸びる」部分に関しても、タンパク質の力が大きかったのではないでしょうか。
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