イカでタンパク質補給

タンパク質を含む食品としてまず頭に浮かぶのは、肉や魚、乳製品や大豆などが代表的でしょう。

ところが先日、訪問者のmashoさんという方から
「さきイカなどはどうなんでしょう?」
という非常に興味深い意見をもらいました。

確かにイカは高タンパク低カロリーな食品の一つ。
そこで今回は加工品などを含めて、イカでのタンパク質補給について考えてみましょう。

まずは成分を分析

それでは早速、イカとその加工品の成分を見てみましょう。

種類\成分
水分
タンパク質
脂質
糖質
加工品/するめ20.269.24.30.4
加工品/さきいか26.445.53.117.3
ほたるいか/くん製2343.17.521.3
加工品/くん製43.535.21.512.8
ほたるいか/つくだ煮39.8276.722.9
するめいか/焼き72.224.11.50.3
するめいか/水煮75.621.21.30.3
するめいか/生7918.11.20.2
あかいか/生79.317.91.4Tr
ほたるいか/ゆで78.117.72.90.4
やりいか/生79.717.610.4
けんさきいか/生8017.510.1
こういか/生83.414.90.30.1
ほたるいか/生8311.83.50.2

※数値は全体の量を100とした場合の割合を表しています。

データ量が多いので、タンパク質の含有量が多い順になっています。

イカは肉などと同じで水分が豊富なので、単に100gあたりの数値で見ると17~20gくらいと言ったところです。

鶏肉などの場合も水分を計算に入れればタンパク質含有量は20%台前半ですので、タンパク質源としては十分に活用できる範囲でしょう。

さらに、さきイカやスルメのように乾燥させた食品ともなると、そのタンパク質含有量は45~69%にもなります。

つまり、イカは水分を除けばその成分の大部分がタンパク質ということです。

イカ

また、表には書いてませんが、タンパク質の栄養価を示すアミノ酸スコアは、全てのイカで100かそれに近い数値になっています。

イカに含まれるタンパク質は、きちんと筋肉などの材料になってくれる良質の栄養だと言えるでしょう。

加工食品を食べる場合の注意

ただし、スルメやさきイカのような加工食品を食べる場合には、問題が1つあります。

それは、塩分の量です。

種類にもよりますが、スルメには100gあたり3g程度、さきイカには7g程度の塩分が含まれています。

仮にスルメで30gのタンパク質を補給するとしたら、約1.3gの塩分を摂ることになり、さきイカの場合なら2gになるわけです。

一日の塩分摂取量の目安は成人男性で9g、女性で7.5gですので、一日に何回も塩分の多いイカの加工食品でタンパク質を補給するのは危険だと思います。

上手な利用法は?

イカは食感が固く、噛む回数が増えることで満腹感も得やすい食品です。

なので、メインのタンパク質源とするよりは、「ダイエット中にお腹が空いた時にちょっとかじる」というような食べ方がベストだと思います。

もちろん鶏のササミやプロテインの代わりにイカを食べても構いませんが、加工されたものを食べる場合は塩分の摂り過ぎに注意しましょう。

なお、一昔前まで「イカはコレステロールをたくさん含んでいるので健康に悪い」という話がありましたが、これについては心配いりません。

イカにはコレステロールを排出する栄養素も豊富に含まれているので、実際にイカを頻繁に食べている人のコレステロール値は普通の人より低いくらいだそうです^^。

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