プロテインを自作してみる(前編)
市販のプロテインサプリメントは、牛乳や大豆・卵などを原料として作られています。
プロテインの主成分は原料となる食品中のタンパク質ですから、ごく単純に言えば原料から水分や糖質、脂肪分などを取り除けばプロテインが作れるわけです。
というわけで、ちょっとプロテインの自作に挑戦してみました(笑)。
タンパク質抽出の原理
「プロテイン上手に溶かす方法」にも書いたように、タンパク質は液体に溶けているとき「電気的な力で浮かんでいる」ような状態になっています。
だからこの電気的な力を中和してやる事が出来れば、タンパク質は液中に溶けていることが出来なくなって固体化するのです。
このタンパク質抽出のための方法を「等電点沈殿法」というのですが、今回はこの方法でカゼインタンパクを取り出してみようと思います。
プロテイン作成の材料
材料としてはスキムミルクとレモン果汁を使います。
あと、コップやシェイカーなどの入れ物も用意しました。
つまり、スキムミルクからカゼインタンパクを取り出そうというわけです。
牛乳でも良いのですがスキムミルクなら脂質が少ないので、より市販のプロテインに近づけるでしょう。
レモン果汁はスキムミルクを水に溶かした後、液体スキムミルクのpHを酸性にするために使います。
「酸性にする」というのは、スキムミルクの中のカゼインタンパクの電気的なエネルギーを奪って、固体にするということです。(カゼインはph4あたりで固体になります)
そうそう あと、もう一つ。
今回はリトマス試験紙(青)を用意しました。
これは無くても大丈夫なのですが、あるとpHを確認することができます。
プロテイン作成開始!
それでは、早速作ってみましょう。
スキムミルクを溶かす
まず、スキムミルクを水に溶かします。冷たい水だと溶けにくいので、40℃くらいのお湯+シェイカーで溶解させましょう。
溶けたスキムミルクはほぼ中性なので、リトマス紙に付けても色は変わりません。
レモン果汁を加える
次に、スポイトでレモン果汁を加えていきます。
一気に酸を加えるとタンパク質が変質する可能性があるので、少しずつ混ぜながら加えていくのがコツです。
数mLくらい加えると、だんだんスキムミルクの中のカゼインが固体になって出てきます。
↑モロモロと塊になっているのが分かりますでしょうか?
ここでまたpHを測ってみましょう。
ご覧のとおり、色が変わりました。
pHが酸性側に傾いた事で、カゼインが析出(固体になって出てくること)したのがわかりますね。
ちょっと長くなってきたので次のpージに続きます。
(管理人へのご連絡は不要です)