タンパク質+糖質が必要な理由
スポーツに関する色々なサイトや本を見ていると、運動前や後にはタンパク質の補給だけでなく、糖質の補給も重要だということ書かれていると思います。
その大きな理由の一つは筋肉は運動を行う時に糖質をエネルギー源にしているということですが、もう一つ体づくりを考える上で重要な理由があるのです。
タンパク質は「材料」
タンパク質が内臓や筋肉など、体の重要な組織をつくるための主な材料になることは、このサイト他の記事にも何度か書きました。
主な材料というのは、建物で言えば材木やコンクリート、自動車で言えば鉄板やアルミニウムなど、ハンバーグで言えばひき肉、オムレツで言えば卵・・・ということになるでしょう。
だからこそ、健康で強い体を造るためには、タンパク質が必要不可欠なのです。
糖質は「エネルギー」
しかし、材料がいくらたくさんあっても、それだけで自動的に完成品が出来上がるわけではありません。
材木から家を作るには大工さんの力が必要ですし、車なら作業機械や工員による加工、ハンバーグやオムレツにしても人の手による料理が必要になるでしょう。
つまり、最終的な完成品を生み出すには、
材料+完成品をつくる力
が必要ということになります。
この完成品をつくる力の源になるのが糖質(炭水化物)なのです。
ついでに言いますと、糖質は人間の体の中で基本的なエネルギー源として色々な用途に使われる物質です。
運動だけでなく考える時に脳が使うエネルギー原も糖質ですから、糖質が不足すると思考力も落ちて、ひどい場合には脳に障害が残る事もあるくらいです。
もちろん体づくりのためにはタンパク質や糖質以外にもたくさんの栄養が必要です。
しかし、体の材料とエネルギー源としてこれらの栄養素が特に重要であるということは、忘れないようにしておいてください。
少し不足しただけでは気づきにくい
しかし、タンパク質や糖質が少しくらい不足しても、すぐに体の調子が悪くなったり、筋力が低下したりするわけではありません。
人間の体は非常によくできていて、多少足りないくらいなら他の栄養素から必要なものを合成することが出来るからです。
しかし、ここにも一つ落とし穴があります。
栄養素の不足が表面化しにくいということは、栄養が不足しているということに気付きにくいということでもあるからです。
本当は栄養不足で筋力トレーニング等の効果が出にくくなっているのに、体調が悪くないからといって「栄養は足りている」と安易に判断してしまう、ということも考えられます。
だから特に筋肉を付けたい人、体重を増やしたい人の場合は、タンパク質や糖質の摂取量が自分の目的に見合っているかどうかをよく確認しておくべきなのです。
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