宇宙時代のタンパク質源2

前回の日誌「宇宙時代のタンパク質源は?」では、宇宙空間で良質の動物性タンパク質ために利用されるであろう「虫」の話を書きました。

が、それに対してKEN☆KUNさんより非常に有意義な反論を頂きましたので、今回はそれについてご紹介したいと思います。

興味のない人には退屈な話かもしれませんが、人類の食糧事情にもつながる話なので、学術的な意義を感じて読んで頂ければと思います(笑)

一部を紹介します。

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昆虫類は確かに爆発的に増えます。

が、それは「餌を効率的に使える」ってだけなので何らかの餌が必要なんじゃないかと考えます。

増えるのに必要な餌が調達できない閉鎖空間である宇宙船ではあまり意味がないと考えられます。

逆に植物なら無機物から太陽光と二酸化炭素を利用してタンパク質を合成できるのです。
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という事だそうです。

なるほど。
言われてみれば確かにその通りです。

動物性タンパク質が効率よく作れるとはいえ、貴重な物資や資源を費やしてしまうという欠点を何とかしないと「理想的」とは言えないでしょう。

これに対して、例えばカイワレ大根のように簡単に増やせる植物の遺伝子を改造してタンパク質含有量を増やす方法なら、多くの問題が解決できるとの提案がありました。

かいわれ大根

人間などが出す二酸化炭素や廃棄物(つまりは排泄物)と、あとはエネルギーさえあれば、植物はそこから栄養素を作ることができるからです。

そういえば、ヨットで世界を旅していた人が、船内で新鮮な野菜を補給する手段としてカイワレ大根を育てていたという話もありました。

・植物が必要な物を人間が作る
・人間が必要な物を植物が作る

この関係を作るのが理想で、これは昆虫では不可能です。

以前の日誌で書いた、バイオスフィアのような考え方ですね。

微生物に栄養を作らせるという技術もありますが、微生物を育てるための培養液などは意外と管理が大変で、汚染などに気をつけなければならないというデメリットもあります。

何が次世代のタンパク質になるかは、今後私たちの文明がどの方向に発達していくかによっても変わると思います。

ですが、とりあえず「植物」というのは理想の食料の最重要候補と言えるでしょう。

なお、管理人としては、ちょっとくらい栄養価が劣ったとしても、虫よりも植物を食べて生活したいです。

そういう意味では、本当の意味でのプロテインマニアではないのかもしれません(苦笑)。

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