宇宙時代のタンパク質源は?
今よりも何十年、何百年先の未来になっても人類が絶滅していなかったとしたら。
そして文明が発達し続けていたとしたら。
人は地球上だけでなく、色々な星に住むようになっていく事でしょう。
それくらいの未来になったら、もしかしたら「栄養補給のために食べる」という考え方自体が古くなっているかもしれません。
が、その段階に到達するまでには、今の文明から進歩する過程が待っているはずです。
人間を開拓する時代には、選ばれた人間だけが非常に高価なロケットに乗り、快適とは言えないまでも宇宙で生き延びるための最低限の装備を持って大気圏外に出て行くわけです。
今はその段階の初歩と言えるかもしれませんが、とにかくそういう状況では、食物は味よりも重量や宇宙での活動に影響を与えないこと、さらに安全性や栄養価が大事になります。
今ある宇宙食というのは、まさにそういうコンセプトで作られている食品です。
そして、ある意味では私達が飲んでいるプロテインも、それに近いと言えるかもしれません。
プロテインによって実現する効率のよい栄養補給、携帯性や保存性というものは、まさに宇宙食向けです。
しかし、どんなに効率を追求しても、宇宙で長く生活しようとすれば、地球産の食品には限界があります。
なぜなら、宇宙への輸送が難しいからです。
宇宙開発があまり進んでいない状況では、ロケットを飛ばすために大金が必要になります。
例えばスペースシャトルで1kgのプロテインを宇宙に持ちだそうとすれば、そのコストは80万円にもなるそうです。
amazonのように、送料無料ではないのです(笑)。
当然、開発が進めばコストは安くなっていくと思いますが、どちらにしても無限に物を運べるわけではありません。
そうすると結局、宇宙での食料生産が必要になるでしょう。
とはいえ、家畜を宇宙で飼育するのは難しいですから、牛肉や豚肉などはムリ。
さらに、魚や穀物を育てるのにも時間がかかります。
そういう事を考え合わせると・・・
宇宙時代の栄養源として最も期待できるのは、やはり虫になってしまうようです。
以前の記事にも書いたが、昆虫は増やすのが簡単で、成長が早く、タンパク質も豊富という特徴があります。
実際にJAXA(宇宙航空研究開発機構)のホームページでもカイコのさなぎを食べるというレポートが紹介されているくらいですから、かなりリアリティーのある話であることは間違いありません。
とはいえ、虫っぽい外見のものをトレーニング後にモリモリ食べるには、かなりの「慣れ」が必要になりそうです^^;
個人的には、ミドリムシ くらいのところで何とか良質なタンパク質を補給したいものです。
ところで、肉を食べずにミドリムシを食べる人も、ベジタリアンを主張していいんでしょうか?(笑)
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