バイオスフィア計画

我々が住んでいる地球の上では、色々な色々な生物や気象などがお互いに深く影響し合って成り立っています。

例えば空気中に漂っている二酸化炭素。

二酸化炭素はまず光合成によって植物に取り込まれ、そこで炭水化物となって動物に食べられ、そして動物がそれを体内で分解してまた二酸化炭素を空気中に吐き出す・・・ということを繰り返しています。

バイオスフィア

このような循環が組み合わさって出来ている環境を「生態系」と呼んだりしますが、例えば人類がどこかの星に移住するというような壮大な計画を実現する場合には、その場所にこの生態系を作り出す必要があるわけです。

そこで行なわれた壮大な化学実験が「バイオスフィア計画」というもの。

広~い場所に巨大な密閉型のドームを用意し、その中に生態系を作るための土や水、動植物や人間などを全部入れて閉鎖して、それらがバランスを取って生活していけるかどうかの実験をしたわけです。

残念ながらドームの中だけの環境では空気の流れがうまく作れなかったり、ドームのある地域の日当たりが悪いと植物の光合成が行なわれずに酸素が不足したりして、長期の閉鎖環境は実現できていないようです。

それでも、現在も日本やアメリカなどでバイオスフィアに関する研究は行なわれています。

たまに雑貨屋さんなどで小さな魚と水草などが密閉されたビンに入っていて、特に餌やりや水の交換をしなくても長期間の飼育が可能なもの( 「バランスド・アクアリウム」などと呼ぶらしい)が売られていることがありますが、あれも小さなバイオスフィア計画と言えるでしょう。

もしも人間の世界で完全なバイオスフィアを作り出せたらこれほどエコな事はありませんが、エネルギーを無駄に消費しないために食べ物なども生産効率の良い穀物などが中心になってしまうのではないかと思います。

そうすると管理人のようにやたらとタンパク質量にこだわる人間は、環境を破壊する悪玉菌扱いになってしまいそうです(苦笑)。

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