正体不明のアミノ酸?
当サイトの記事で何度も何度も書いているように、我々の体を構成するタンパク質はアミノ酸の分子がつながる事によって作られます。
タンパク質を構成しているアミノ酸は一部の例外を除いて20種類。
基本的に生物学とか生化学というような分野を勉強する場合、テキストや授業では生き物の体を構成する栄養素としてのアミノ酸がメインなので、この20種類のアミノ酸だけ知っていればまず大丈夫。
・・・というより、タンパク質合成の常連さんである20種類以外が出てくることはほとんど無いと言っていいかも知れません。
だから、管理人を含めて生物系の学問を勉強したことのある人にとっては、20種類のアミノ酸の名前はとっても身近な存在で、
「システイン(シスチン)って確か硫黄を含んでたよね。」
とか、
「ロイシンは必須アミノ酸のはず。」
というような事が何となく頭に浮かぶという人は多いと思います。
一方、20種類の主役級アミノ酸とは対照的に、脇役どころかほとんど登場する機会が無いのがタンパク質の材料とならない、あるい材料になることが極めて少ないアミノ酸です。
例えばクレアチンやテアニン、ギャバなどがこれに当たります。
最近でこそ色々なサプリメントが市場に出回るようになり、タンパク質の材料にならないアミノ酸にも色々な効果があることが分かってきてはいるものの、どうしてもレギュラーメンバーである20種類のアミノ酸と比較すると生物学的な知名度がイマイチ。
以前、同じ学校に通っていた友人との会話でも、
「このチョコレートにはギャバ(GABA)が入ってるんだって。」
「ギャバって何?」
「アミノ酸らしいよ。」
「え?そんな名前のアミノ酸あったっけ?」
というような感じでした。
もしかしたら、これは知識の古い管理人の世代だけに起こっている現象なのかもしれませんが・・・。
同じ運動部に所属していたのに、試合に出ない役回りだったがために名前すら覚えてもらっていない、そんな物悲しい雰囲気が漂っています(笑)。
しかも一部のアミノ酸は、害になるわけでも無いのに「異常アミノ酸」などと呼ばれてしまっているというのですから、可哀想なことこの上ありません(涙)。
今現在生物学や栄養学を学んでいる人、そしてこれから学ぼうと思っている人は、どうかタンパク質の構成員とならないアミノ酸についても、必須アミノ酸と同じくらいの愛情を持ってもらえたらと思います(笑)。
(管理人へのご連絡は不要です)