水分含有量とタンパク質含有量
特定の栄養を効率良く摂るためには、食品やサプリメントに目的以外の栄養素が含まれていないと言う事が重要になってきます。
人間は残念ながらクジラのように「大量に海水を飲んでその中からプランクトンだけを食べて残りを捨てる」というような芸当はできません。
なので、余計な栄養が混ざっていれば、当然それも一緒に摂取することになってしまいます。
タンパク質が10g摂れるけど同時に脂肪も30g摂る事になる・・・という食物は、栄養源として不適切なのです。
数学的に言えば、含まれている栄養素の絶対的な量よりも100グラムあたりの含有量といったような、含有率が重要ということですね。
だから当サイトでも、タンパク質を摂るために食品やサプリメントを評価する時は、何よりもまず真っ先に「タンパク質がどれくらいの割合で含まれているか?」という部分を見ています。
そして、タンパク質の含有量という視点で見ると、結構なネックになるのが水分です。
ご存知の様に水自体にカロリーなどはありませんが、水分が含まれていればその分だけ体積と重量が増えるので、結果としてタンパク質含有量を「圧迫」することになってしまいます。
例えばトレーニー達のタンパク質源としてよく食べられている鶏のササミや胸肉でも、その重量の70%以上が水分なので、タンパク質含有量(率)は20%台。
牛乳も水分を除けば結構なタンパク質を含んでいますが、さすがに何十リットルも飲むわけにもいかないので、メインのタンパク質源としては利用価値がありません。
これに対して粉ゼラチンや乾燥させたスルメ、かつお節やプロテインなどは、重量の70%以上がタンパク質。単純に数字の上で見れば、水分量の少ない食品がいかに有利かが分かるでしょう。
もともと水は命の源ですから、乾燥した食品を食べても結局は他のもので水分を摂る必要はあります。
しかし携帯性や保存性を考えると、水分含有量とタンパク質含有量という二つの数字は相反する二つの力という関係にあるのです。
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