ホエイと豚の話
当サイトでは以前、ヨーグルトの上澄み部分(乳清「ホエイ」が含まれる液体)には豊富な栄養が含まれているので、捨てないで飲みましょうというような記事を書きました。
しかし、もったいない事に昔から発酵食品を作る過程では、ホエイのほとんどを廃棄していたんだそうです。
これは大枚をはたいてホエイプロテインを買っている我々から見ればとんでもない話です。
お金をかけて、しかも環境を汚染して廃棄するくらいなら「飲んでやるから持ってきてくれ!」と叫びたいくらいです(笑)。
ところが最近、この捨てていたホエイを家畜の飼料として活用するという動きが活発になってきました。
とくに一定以上のホエイを飲ませて飼育した豚「ホエイ豚」と呼ばれ一つのブランドのように良質な食品の定番として定着しつつあるようです。
なんでも豚はホエーを与えると非常に喜んで食べるそうで、ホエーを食べて育った豚は病気になりにくく肉質もよくなるんだとか。
ある研究グループがweb上に公開しているデータを見ると、ホエイを与えて育てた豚は成長速度や肉の格付けという部分では普通の豚と差が無いとのこと。
しかし、その脂身は普通の豚と比較すると体内で分解されやすく、細胞の保水力が高いので柔らかい肉になる、という性質を持っているようです。
考えてみればホエイというのは低カロリーで高タンパク質という、まさに健康に良い食品としては王道と言っていいような成分を持っている栄養素。
それによって、豚が健康になるとか肉質が良くなるという現象が起こっても何ら不思議はないでしょう。
「人間以外にもプロテイン」でも書いたように、牛に市販のプロテインサプリメントを与えるところもあるようですが(ホエイ牛、ですかね?^^;)、ホエイを飼料として使うことがもっと一般的になれば、今はザバスやDNSやkentaiのプロテインを食べている牛も、やがて食品工場でできたホエイをそのまま飲むことになるでしょう。
管理人としては、ホエイの需要が高まる事によってサプリメントのプロテインの値段が上がったりしないかどうかがちょっと心配なところです。
(管理人へのご連絡は不要です)