紫外線とタンパク質

寒かった冬が終わると、日照時間もだんだん長くなってきます。

太陽

暖かくなって来るのは良いのですが、日差しが強くなってくると気になるのが紫外線の影響です。

紫外線は光の中でも特に強いエネルギーを持っていて、吸収した物質の分子構造を変化させたりする性質があります。

日光にさらされたポスターなどが紫外線の影響で変色していたりする現象は、誰もが一度は目にしたことがあるでしょう。

これと同様に、我々の体を構成しているタンパク質も紫外線を吸収し、変質してしまうわけです。

だから、最近は紫外線が人体に与える悪影響に対して敏感になる人が増え、母子手帳に記載されていた「外に出て日光に当たるようにしましょう」という記述も削除されるようになりました。

さらに、紫外線のダメージは皮膚のタンパク質だけでなく、細胞内部のDNAにまで大きなダメージを与えるため、過度に浴びると皮膚ガンなどの原因にもなります。

紫外線といえば昔、管理人は研究室で紫外線ランプがついた設備を使用していた事がありました。

紫外線ランプは殺菌灯の役目を果たしているので、微生物を殺しますが人体にも有害です。そのため、普段は紫外線を照らしておいて、人が使う時だけ普通の証明に切り替える、という方法で使うようになっていました。

しかし、ある技術員が紫外線ランプのスイッチを切るのを忘れたまま、その設備で作業をしてしまったことがあったのです。

UVランプ

紫外線ランプの光は目で確認しにくいので、部屋が明るくなってしまうとONになっているかどうかがよくわかりません。

彼は10分~15分後に紫外線ランプのスイッチががONになってることに気付いて、あわてて作業を中断したそうですが、翌日は顔がはれ上がり、目もチカチカしてよく見えなかったそうです。

でも紫外線が人体にとって全く必要ない物かといえば決してそうではなく、全く浴びないでいると体内でビタミンDを上手く合成できなくなってしまいます。

そのため日照時間の短い北欧の国の小学校では、紫外線を含んだ太陽光に近い波長のライトを一定時間浴びるようにしていたりするんだとか。

結局、紫外線も食べ物と同様で「必要以上に取り入れればは害になる」という点では一緒ということになるんでしょうね。

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