最も硬いタンパク質は?
人間の体を構成する成分の中で、水の次に多いのがタンパク質。
体脂肪率によってはタンパク質よりも脂質の方が多くなるケースもあるようですが(笑)基本的にタンパク質は体内でエネルギーを生み出す栄養の中で最も重要なものと言えるでしょう。
そもそもタンパク質(プロテイン)の語源はギリシャ語のプロティオス(一番大切なもの)だと言われているくらいです。
タンパク質は体内であらゆるものの材料として使われるわけですが、その性質には本当に色々なタイプのものがあります。
以前にも記事に書きましたが、眼球の透明な部分や収縮する筋肉、そして髪の毛もすべてタンパク質ですから、そのバリエーションの豊富さには目を見張るばかりです。
そんなたくさんタンパク質の種類の中で、
「一番硬いのは一体何なんだろう?」
という素朴な疑問について、ちょっと考えてみました。
「どれが一番強いの?」
という子供のような発想です(笑)。
単純に生き物の体の中で最も硬い物質というと、これは歯の部分に存在するエナメル質になります。
物質の硬さを示す数値であるモース硬度でいうと5~7程度。
普通のガラスやナイフのモース硬度が5~6くらいであることを考えると、エナメル質がいかに硬い物質かということがよく分かるでしょう。
しかし、エナメル質にはタンパク質以外の成分(カルシウムなどの元素)が90%以上も含まれているので、「硬いタンパク質」と表現するのはちょっと不適切のような気がします。
そうすると、次に候補に上がってくるのが爪や髪の毛などに存在するケラチンというタンパク質です。
モース硬度で言うと2.5とエナメル質よりも大きく劣りますが、それでも彫像などに使われる石膏よりも硬いですし、弾力があるので簡単には割れにくいという長所も持っています。
サイの角やハリネズミの針の主成分もこのケラチンですから、生物の世界で武器や身を守る盾として使うには十分な物質と言えるでしょう。
タンパク質の摂取量が足りないと髪の毛や爪の健康を保てなくなるので、美容の面から見てもしっかり食べることが重要なのです。
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