大量のタンパク質が必要な理由

タンパク質の必要量は体質の個人差などによっても変わりますが、ハードな筋トレを行っているような人の場合、一般的には体重1kgあたり2g程度と言われています。

そうすると、体重50kgの人が一日に必要なタンパク質量は100gとなり、10日で1kg、30日なら3kg、一年に36kgという計算になります。

しかし、たっぷりタンパク質を補給しつつハードに筋トレを行っても、年に10kgも20kgも筋肉が増えることはまずありません。

それならば、なぜ人体はこれほどの量のタンパク質を必要とするのでしょうか?

筋肉の増加速度とタンパク質量

特異体質の人などを除けば、人間が一年に増やせる量は、筋トレを始めたばかりで体の変化が大きい時期だとしても、せいぜい5kg~7kgくらいが限界だと思います。

ある程度体に筋肉が付いてからは、成長ペースがさらにゆっくりになるので、せいぜい年に2~3kgくらい増やせれば良い方でしょう。

「それなら、一年に何十キロものタンパク質なんて要らないんじゃないか?」

一部にはそういう考え方をする人もいるようです。
はたして「体重1kgあたり2gのタンパク質」は本当に無駄なのでしょうか?

代謝により失われるタンパク質

もしも人間の体が自動車などのように「一度組み立てたらあとはそのまま使うだけ」という性質のものだったら、栄養補給はごくわずかな量で済むでしょう。

しかし、人間の体は休みなく代謝しています。

見た目に大きな変化がなくてもどんどん古い細胞が死に、代わりに新しい細胞が合成され続けています。

つまり、そのままの構造を維持するだけでも、かなりの量の栄養素が必要なのです。

人間はその体を維持するだけでも、かなりの量の栄養素が必要です

これが、筋肉の増加は微量でもタンパク質はタップリ補給しなくてはならない理由の一つです。

豊富なタンパク質が筋肉を育てる

肉体の維持にたくさんのタンパク質が必要というのなら、筋トレをしているだけで必要量が2倍になるのはおかしい(筋肉の増加が微量なら、普通の人の1g+微量のタンパク質で十分)という意見もあるかもしれません。

これに対しては、人間の体が持つ「用心深さ」が深く関係していると思います。

人の体が一番に優先するのは何と言っても「生存」。パワーアップは二の次です。

肉体改造研究所(筋トレ&ダイエット)『基礎代謝ってなに?』にも書いたように、筋肉は維持するだけでも無駄な栄養素を消費します。

だから、体に筋肉を効率良く増やさせるには、タンパク質の量を多めにして「余裕を持って筋肉を増やせる」状況を作っておいた方がいいということです。

※当サイトへのリンクを歓迎いたします。
(管理人へのご連絡は不要です)
PAGE TOP