植物性タンパク質の栄養価
天然の食品に含まれているタンパク質は大きく分けると動物性・植物性の2種類存在しています。
一般的にはこの2つのうち人間の筋肉や血液を造るのに適しているのは動物性タンパク質だと言われています。
はたして植物性タンパク質には、動物性タンパク質と比べてどれくらいの栄養価を持っているのでしょうか?
動物性と植物性タンパク質の違い
動物性タンパク質と植物性タンパク質の違いは、一言で言うとタンパク質を構成しているアミノ酸の違いということになります。
当然ながら人間も分類上は動物なので、体を構成するアミノ酸は動物性タンパク質。
従って自分の体に近い動物性タンパク質を摂る方が、筋肉や血液の材料としては適しているというわけです。
アミノ酸スコアの考え方
さて、ここで動物性・植物性タンパク質の栄養価の差を見てみましょう。
タンパク質がどれだけ人間の構成に近いアミノ酸組成を持っているかについては、アミノ酸スコアという数値で表されます。
(アミノ酸スコアについての詳しい情報は「必須アミノ酸とは?」のページを参考にして下さい)
要するにアミノ酸スコアの高いタンパク質なら必要なアミノ酸が揃っていて無駄が少なく、逆にアミノ酸スコアが低ければ含まれているアミノ酸のバランスが悪い(人間の体と違いが大きい)ために使い切れない部分があるということです。
しかし、代表的な植物性タンパク質を含む食品のアミノ酸スコアを見てみると、
・大豆86
・豆腐82
・白米65
・トウモロコシ75
というように、最高値の100には届きませんが意外と高いアミノ酸スコアを持っていることがわかります。
つまり、単純に考えれば植物性タンパク質であっても動物性タンパク質の7~8割くらいは、筋肉や血液になる力を持っていると言えるでしょう。
人によっては自分のタンパク質摂取量を計算する時、野菜や穀物から摂取する植物性タンパク質を計算に入れない場合があるようですが、これでは正確な計算結果は得られません
植物性タンパク質もタンパク質である以上アミノ酸スコアを考慮した上できちんと計算に入れるべきです。
植物性タンパク質を「筋肉にならない」と無視してしまうのではなく、逆に積極的にタンパク源として摂るようにすれば、摂り過ぎが心配な動物性脂肪の摂取量も減らす事が出来ます。
動物性タンパク質に含まれる他の栄養素
動物性タンパク質にはクレアチンなど、植物性タンパク質に含まれていない栄養素を持っているのも事実です。
(クレアチンに付いては『肉体改造研究所(筋トレ&ダイエット)』内のコンテンツ『クレアチンの効果』を参考にして下さい。)
だから、いくらヘルシー指向という人でも植物性タンパク質ばかり摂るのではなく、両方をバランス良く摂るのが理想でしょう。
ただし、ベジタリアンの人もクレアチンサプリメントなどで足りない栄養を補いさえすれば、肉をガンガン食べているトレーニーと同等の体を作り上げる事はできるはずです。
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