有毒アミノ酸についての話

人間の体は水分を除けばそのほとんどがタンパク質で、さらにそのタンパク質はアミノ酸でできています。

だからアミノ酸というのは、人間にとってすごく重要な物質。
特に健康に気を使っている人やアスリートの中には、高価なアミノ酸サプリメントを飲んでいるという人もいるでしょう。

人間の体の中で栄養として使われるアミノ酸は約20種類くらいあり、栄養の話をする時に出てくるのはほどんどこの20種類の中のどれかです。
例えばグルタミン酸とか、トリプトファンなんかがそうですね。

しかし、その20種類以外にも、アミノ酸にはたくさんの種類があります。

例えばお茶に含まれるテアニン。
これもアミノ酸の一種です。

旨みのもとになっていると言われていますがる、人体にとって必要な物質ではありません。

また、天然にはほとんど存在しない(つまり人工的に合成される)D-アミノ酸という物質も、他の食べ物のように栄養素としての性質を持っていません。

さらに、アミノ酸の中には人体にとって「毒」になるものも存在します。

例えば、ベニテングダケという毒キノコに含まれるイボテン酸。

ベニテングダケ

名前からして、なんだかイボができそうな感じがしますが(笑)これをが体の中に入ると下痢や嘔吐を起こしたり、幻覚症状が現れたりします。

死亡するほどのことはあまり無いそうですが、毒性があるのは確かです。

他にも食用ムラサキガイや海藻の一種に含まれる事があるドウモイ酸という物質は、記憶喪失や脳障害などを引き起こす危険な神経毒です。

食用貝

まあ、毒性のあるアミノ酸を含むものが食品やサプリメントとして売られることはまず無いでしょうから、野外でサバイバル生活をしている人以外には必要のない情報かもしれませんが(笑)。

ただ、栄養素やサプリメントというのはイメージで捉えられがちなので、
アミノ酸=体に良いもの
というような短絡的をするのは良くないと思います。

例えば「酵素で痩せる」ということを売り物にしたダイエット商品がたくさん出ていますが、酵素にダイエット効果があるという科学的事実は今のところ(この記事を書いている時点では)一度も確認されていません。

特に「プロテインマニア」を目指す方には、話のネタになる雑学も含めて、幅広い知識を身に付けてほしいと思うのです。

え?別にマニアなんか目指してないって?それは失礼しました・・・

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