プロテインと体臭の関係

プロテインに関する相談の中でも比較的多いのが、
「プロテインを飲み出してから体臭が気になるようになった。」
というものです。

せっかく効果的に栄養を摂ることができても、体が臭くなったのでは困ってしまいますよね。

そこで今回は、プロテインと体臭の問題について書いてみたいと思います。

タンパク質と体臭の関係

プロテインによって増加する体臭というのは、何もプロテインだけでなく、普通の食品から栄養を摂った場合でも全く同じように発生します。

だから、例えばホエイプロテインで体臭が出る人は、同じように牛乳から作られた乳製品やチーズでも体臭が出る可能性が極めて高いのです。

ちなみに、欧米人に体臭が強い人が多いのも、食事から摂取するタンパク質の量と関係があると言われています。

腸内環境と体臭の関係

まず、最初に気にするべきなのが、タンパク質と腸内環境の関係です。

タンパク質の摂取量が増えると、腸内で悪玉菌が増えやすくなり臭いのあるガスの量が増えます。 (腸内環境については以前の記事「プロテインと腸内環境」も参考にしてみて下さい。)

腸内環境

腸内で発生したガスの一部は血液の中に溶けて体中を循環するので、それが口臭・体臭の原因になるというわけです。

汗の臭いとプロテイン

脇や股間、足の裏という部分には「アポクリン腺」と呼ばれる、ニオイのもとになりやすい汗が出る組織があります。

アポクリン腺の多い場所

そしてタンパク質をたくさん摂ると、アポクリン腺から出る栄養の量が増えることで、さらに体臭が強くなるのです。

ただし、正確に言うと汗そのものが強く臭うわけではありません。
汗と一緒に出た栄養が微生物(菌)のエサになり、その菌が悪臭の元になる物質を作ります。

だから、皮膚をできるだけ清潔にし、こまめに着替えたり汗が出たらこまめに拭くようにすれば臭いを抑えることができます。

炭水化物不足による体臭

さらにもう一つ。

タンパク質を増やし、炭水化物を減らしたことによって体臭がきつくなる場合もあります。

これは、普通はエネルギー源にしている炭水化物が無いと、体が炭水化物の代わりにタンパク質や脂肪をエネルギーして、その時に「ケトン体」という物質が臭うからです。

スッキリと燃えやすい燃料の代わりに、やや燃えにくい燃料を無理やりもやしているから、余計な燃えカスが出ていると考えれば分かりやすいでしょう。

体臭を防止するには?

プロテインによる体臭が気になる場合には、まず腸内環境を改善する事を心がけるといいでしょう。

また、タンパク質の種類によってガラリと状況が変わることもあるので、ホエイがダメな人はソイプロテインというように、違う製品を試してみる価値はあります。

そしてやはり、栄養はバランスが大事ということを覚えておいて下さい。

必要以上にタンパク質を摂取したり他の栄養を制限し過ぎると、体臭が強くなるだけでなく内蔵にも負担がかかります。

最後の手段は体質改善

体臭という問題はそもそも体質によってかなり程度が変わるので、プロテインを少し飲んだだけで体臭が酷くなるようであれば、一度専門家に相談したほうがいいかもしれません。

最近は「体臭外来」という科目のある病院もあり、なぜ体臭が発生するのかという事について医学的な研究も進んできているようです。

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